くらし
2019/02/26

うなぎの名産地は「音楽の都」でもある。創造性豊かな浜松

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
静岡県浜松市の名産品といえば、うなぎが真っ先に頭に思い浮かぶ、という人が多いかもしれません。食べ物のイメージが強い浜松市ですが、複数の大手楽器メーカーが本拠地に選んだ土地でもあります。1981年から「音楽のまち」としてまちづくりを進めてきた浜松市。ユネスコにも認められたという、独自の音楽文化をご紹介します。

浜松市が音楽のまちになった理由

浜松市はもともと、輸送機器産業、繊維産業、楽器産業の3つの産業を中心として栄えてきた、モノづくりのまちでした。特に楽器の製造が盛んで、ヤマハ(YAMAHA)や河合楽器製作所(KAWAI)、ローランドといった世界的にも有名な楽器メーカーが本社を構えています。

しかし、高度経済成長期が終わりを迎えるころに繊維産業が衰退し、楽器産業においても、所得の低迷や海外の低価格ピアノに押されて停滞期が続いていました。そのような状況の中で、浜松は都市の成長・発展とともに市民の心の豊かさの育成を目指します。そうして1981年から始められたのが、音楽のまちづくり構想です。

2019年現在まで約40年、音楽を通じた交流事業や国際的なコンクールの開催、コンサートホールをもつ複合施設「アクトシティ浜松」の建設などを行い、音楽文化の創造に取り組んできました。

音楽のまちから音楽の都へ

浜松市は2014年12月に長年の取り組みが認められ、世界で7例目、アジアでは初となるユネスコ創造都市ネットワーク(音楽分野)に加盟。以後、加盟国・都市との交流を続けています。

ユネスコが掲げる創造都市とは、その地域独自の文化や資源を活かして創造的な活動を行うことです。また、そこからさらに新しい文化や価値、産業が創出され、市民の暮らしがより豊かになる都市構造を指します。創造都市は、クリエイティブな力で地域にある課題を解決していくことが求められます。

・やらまいか精神が宿る浜松の市民性
創造都市に認定されたということは、内発的に文化や産業が生まれる都市であると認められたということです。そんな浜松市の創造性を支えているのは、ほかならぬ市民です。

浜松には「やらまいか」という言葉があります。これは、やってみよう、やろうじゃないか、という意味を持つ浜松の方言です。この地域の人々には地位や立場に関係なく人を受け入れて支援する気質があり、独自性や創造性のほうが協調性よりも重視される傾向にあるといいます。創造都市として発展する素地が浜松にはあったのです。

・音楽の都としての取り組み
浜松市は、浜松国際ピアノコンクールや静岡国際オペラコンクール、浜松世界青少年合唱祭などを主催・共催して、世界の舞台を目指している若者の育成に努めています。これらのコンクールは、市民が音楽文化に触れる機会となるだけでなく、国際交流や国際友好親善にも役立てられています。

アクトシティ浜松では、コンサートのほかにも、演劇や歌舞伎が上演されています。浜松市楽器博物館では、世界のさまざまな楽器に触れて実際にその音色を確かめることもできます。世界の舞台で活躍できる音楽家や音楽指導者、それにコンサートの主催者となる人材の育成にも努め、浜松市アクトシティ音楽院も設立されました。音楽を通じた都市間交流も行われており、ポーランドのワルシャワ市、アメリカ・ニューヨーク州のロチェスター市ともそれぞれ親善を深めています。

このように、浜松市では数々の音楽イベントや取り組みが行われており、一年中、美しい楽器の音色を聞くことができます。今後、浜松市は音楽の都としてさらに世界に注目される都市となっていくことでしょう。

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