くらし
2019/02/21

オオカミを神様として祭る秩父の三峯神社は人気のパワースポット

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
空前のパワースポットブームが続く中、ここ数年で参拝客が増加している神社もたくさんあります。埼玉で人気のパワースポットとして知られる三峯(みつみね)神社もその一つです。秩父の山奥にあり、決して交通の便がいいとはいえませんが、連日多くの人でにぎわっています。

この三峯神社は、古くから犬神信仰の中心として、民俗学の分野でも注目されてきました。犬神とは明治時代に絶滅したとされるニホンオオカミを神格化したものです。ここでは、三峯神社の歴史やパワースポットとしての魅力とともに、日本に伝わる犬神信仰についてご紹介します。

日本神話までさかのぼる歴史ある古社

三峯神社の伝承をひも解くと、日本神話に登場するヤマトタケルノミコトに行き着きます。景行天皇から命を受け、東国平定のため東へと向かっていたヤマトタケルノミコトは、群馬の碓氷峠(うすいとうげ)を越えてこの地にやって来ました。三峯神社周辺の自然が美しいことに感動したヤマトタケルノミコトが、国産みの神話の主人公・イザナギとイザナミを偲び、平和のために神社を創建したと伝えられています。

その後、神社の東方に位置する雲取山(くもとりやま)、白岩山(しらいわやま)、妙法嶽(みょうほうがたけ)という3つの頂を持つ連山の美しさから「三峯宮」と名付けられたと伝わっています。

やがて三峯神社は霊験あらたかな神社として、修験道の祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が修行したり、時の天皇から「大明神」の神号を授かったりと、東日本でも有数の神社として発展しました。

標高1,100メートルに広がる自然豊かな聖地

三峯神社の神域は、標高1,100メートルもの高地に位置しています。つづら折りの狭い山道を自動車で登った先には広大な境内が広がっており、大小さまざまなお宮が建ち並びます。

秩父でも、山梨との県境に近い山間部にあるため、東京から車で訪れる場合には関越自動車道・花園インターチェンジから約2時間、公共交通機関を利用すると、池袋から西武鉄道と西武バスを乗り継いで約3時間かかります。しかし、長い道のりでもわざわざ訪れたいという人も多いようです。

人気のお守りで大渋滞

ご利益があると話題の三峯神社には、人気のお守りがあります。元フィギュアスケート選手の浅田真央さんも手に入れたと噂になった「白い氣守(きまもり)」です。

毎月一日だけ三峯神社で手に入れることができるという貴重なお守りだけあって、白い氣守を求める人たちによる周辺道路の渋滞が問題となっていました。2018年4月1日の頒布日には、日曜日とあって麓から約25キロもの渋滞が発生。路線バスが運休するなど地元住民の暮らしにも影響が大きくなったため、当分の間頒布を休止すると神社が発表する事態になりました。

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