くらし
2018/08/08

正式名称は「神宮」。日本人の心のふるさと「お伊勢さん」の魅力

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
日本の神社の代表格である伊勢神宮。古くから「お伊勢さん」と呼ばれて親しまれてきました。江戸時代、爆発的に起こった「おかげまいり」の流れは、現代でもパワースポットのご利益をいただこうと数多くの参拝客の心に引き継がれています。

日本人の心のふるさとと呼ばれる伊勢神宮ですが、「大きく内宮と外宮に分かれていること」「合計125社から成り立っていること」など、ほかの神社にはない特徴がたくさんあります。ここでは、伊勢が人々を魅了し続けるその秘密を紹介します。

皇室の御祖先を祀る日本の総氏神

伊勢神宮は内宮と外宮を中心に摂社・末社・所管社(せっしゃ・まっしゃ・しょかんしゃ)を含めて125社が集まった日本屈指の神社です。内宮に祀られている天照大御神は太陽にたとえられる皇室の御祖先で、日本の総氏神として全国から崇敬されています。なお、一般に「伊勢神宮」「お伊勢さん」と呼ばれていますが、正式名称は「神宮」です。

内宮が現在の五十鈴川のほとりに鎮座したのはいまからおよそ2,000年前、垂仁天皇の代からといわれています。伊勢神宮はもともと奈良に都があったころ、皇居の中で祀られていました。しかし、天皇の命によって天照大御神にふさわしい場所でお祀りすることとなり、近畿や東海14ヵ所を巡った後、伊勢の地に落ち着きました。天照大御神とともにご巡幸に付き添った倭姫命(やまとひめのみこと)は伊勢神宮の別宮にお祀りされています。

内宮と外宮はどう違うの?

伊勢神宮は内宮と外宮という2つの大きな神社が中心です。内宮には天照大御神が祀られています。一方、外宮には天照大御神の食事に携わる豊受大御神(とようけだいじんぐう)が祀られており、産業の神様としても信仰されています。ちなみに、伊勢神宮をお参りするときは、外宮が先というルールがあります。これは、古くから神宮のあらゆるお祭りは外宮から行われているのが由来です。食事を司る豊受大御神をお参りすることで御神饌(ごしんせん)と呼ばれる天照大御神のお供えを先に整えることができるからだといわれています。

お伊勢さんならではの参拝中の不思議

伊勢神宮のお参りには独特のならわしがいくつかあります。まず、内宮は右側通行、外宮は左側通行で参拝するということです。理由は定かではありませんが、一般の手水舎に当たる御手洗場の位置が内宮は入り口を進んで右手に、外宮は左手にあるためだともいわれています。

また、伊勢神宮でもご祈祷をしてもらうことが可能です。内宮と外宮にはそれぞれ神楽殿があり「皇室の弥栄(いやさか)」「国家安泰」「五穀豊穣」といった伊勢神宮ならではの祈願があります。さらに、「家内安全」「商売繁盛」「厄払い」「病気平癒」といった個人や家庭、会社のお願いごとも神饌(しんせん)や神楽(かぐら)に祝詞奏上(のりとそうじょう)によってお願いできます。

伊勢神宮には鳥居はありますが、神社でおなじみの注連縄(しめなわ)がありません。注連縄は神聖な場所を示すために使われるものですが、神宮では榊に紙垂(しで)を添えたものを鳥居や垣根に飾っています。御正宮を参拝するときに目に入る白い布にはどんな意味があるのでしょうか。これは、内宮や外宮の大切な神様のお住まいを直接見えるのをはばかって掛けられた、御幌(みとばり)と呼ばれる布です。このほか御正宮には正面が直接見えないように玉垣や塀で幾重にも囲まれています。

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