くらし
2018/07/13

食育で子どもの成長を願う、「みやざき弁当の日」とは

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
子どものころ、「学校へ行く楽しみのひとつが昼食の時間だった」という人もいるのではないでしょうか。宮崎県教育委員会が力を注ぐ「みやざき弁当の日」は県内にある小学校から高校までを対象とした取り組みで、生徒たちに食育を通じた成長を促すことを目的としています。今回は、そんなみやざき弁当の日について紹介します。

驚異の参加率!参加者が年々増加するみやざき弁当の日

みやざき弁当の日とは自分用のお弁当を生徒自らが調理して学校に持参し、皆で楽しく食べようという取り組みのことです。

宮崎県教育委員会によれば、開始初年の2010年は小・中・高校合わせて152校のみの参加でしたが、2011年には335校と倍以上もの学校が実施しています。2015年になると、宮崎県内の小学校のうち97%となる233校が、中学校では95%もの割合を占める125校がみやざき弁当の日に取り組むなど、小・中・高校全体で89%もの学校が参加しました。

この取り組みがスタートした2010~2015年までの期間において、公立学校の同様の取り組みを比較すると、宮崎は実施校数と実施率で6年連続全国トップに輝いています。取り組みの内容は持参したお弁当を食べるほか、主に調理実習の実施や地産地消に関する学習なども含まれます。各学校によって多少の違いがあり、それぞれが工夫を凝らして参加しています。

心身ともに生徒を成長させる有意義な取り組み

みやざき弁当の日に取り組む狙いとして宮崎県教育委員会が挙げているのは、生徒たちの心と実践力の育成です。お弁当作りに携わる中で食への興味関心が湧くとともに、苦労や創意工夫を重ねることで料理に関わるすべての人に対する感謝の気持ちが養われます。

加えて、お弁当作りには調理だけでなく盛りつけや栄養バランスのとれた献立などを考慮することも必要となります。計画から後片付けまで全ての手順を自身で担当しなければならないため、自分自身で考え実行する力、つまり生きるための力の形成に十分な効果が見込めるとも考えられています。

さらに、自分が作ったお弁当を周囲の人々から褒められることで生徒たちの自立心が向上します。取り組み時に家族や友人などと積極的に会話すればコミュニケーション能力アップにもつながります。みやざき弁当の日から得られる効果は子どもたちだけでなく親に対してもあるそうです。子どもが一生懸命お弁当作りに取り組む姿を見守ることで、必要以上に手出ししないことの大切さを実感する機会となるのです。

また、宮崎県教育委員会の狙いは他にもあり、みやざき弁当の日のさらなる普及により、地元の伝統的な食文化や風土などを取り入れた、学校ごとに異なるオリジナルのみやざき弁当の日が宮崎全体に根付くことも期待されています。

>>(次ページ)生徒だけでなく県民全体が対象?基本計画と条例が定めた役割
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