くらし
2018/06/26

山の中に現れた光のまち!徳島県神山町に移住者が集まる理由

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
2017年に徳島県が発表したデータによると、県内17の地域が過疎地域および準過疎地域に指定されました。多くの地域が過疎化している徳島では、県全体として産業の活性化と移住促進が大きなテーマとなっています。

県内の山間部にある神山町も、過疎地域のひとつです。しかしここでは、NPO法人が中心となった新しい試みによって若者や企業が集まり、2011年には町史上初となる人口社会増を記録しています。人々を惹きつけてやまない、神山町の魅力と取り組みに迫りました。

神山町とITベンチャーはなぜ相性が良かったのか

徳島県内で9番目に広い土地を持つ神山町、その面積の86%は森林です。広大な森に囲まれた町に企業や人が訪れるようになったのは、テレビ電波がアナログ放送から地上デジタル放送へ移行したことがきっかけでした。

地上デジタル放送になると、多くの地域でテレビが見れなくなってしまうことを受け、県は対策を講じました。地上デジタル放送に対応するために、ケーブルテレビ網の整備を決定。県全体に光ファイバーを設置する準備を始めます。これは県内の全地域が対象だったため、神山町にも光ファイバーが敷かれ、町内のどこにいても高速回線を利用できるようになりました。

神山町では東京よりも速い回線を安く使え、物価も地代も安く、しかも毎日の通勤も楽になる。インターネットさえあれば仕事ができるビジネスを展開するITベンチャーにとって、本社以外の拠点となるサテライトオフィスを作る地として多くのメリットがありました。

続々と訪れた企業と人

神山町とIT企業を結んだのは、移住推進を進めてきたNPO法人「グリーンバレー」です。グリーンバレーは1999年より移住促進に力を入れ、増え続ける空き家対策として空き家をアーティストに利用してもらうべく「アーティスト・イン・レジデンス」を実施します。

その後も、労働人口を増やして地域を活性化させようと、移住促進のための活動を続けていました。その活動を知り、2010年に神山町にサテライトオフィス第1号を開いたのが、クラウド名刺管理サービスを展開するSansan株式会社です。

その後、次々とITベンチャーが神山町にオフィスを開き、神山町には東京ではなかなか会えないビジネスの先駆者と気軽に会えるというメリットがプラスされます。ここからはまさに人が人を呼ぶ状況となり、移住希望者もどんどん増えていきました。オフィスが増えると今度はパン屋やカフェを営む人も移住しはじめ、神山町は過疎地域とは思えない様相を見せ始めます。

>>(次ページ)移住者が増えた神山町から見えた今後の課題 
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