くらし
2018/06/13

スタイリッシュに生まれ変わった福島の伝統工芸

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
日本各地で古くから根づいている伝統工芸品や民芸品。福島にも、長い歴史を持つたくさんの伝統工芸品があります。今回はそれらが現代でどのように進化しているのか、伝統を守り次の世代につなぐ取り組みについて紹介します。

よりモダンで日常使いしやすい会津漆器

津軽塗や輪島塗などと並び有名な会津漆器は、会津地方に400年以上も前から伝わる伝統工芸です。豊臣秀吉の命により産業としてはじまり、その後江戸時代には海外に輸出されるほど発展しました。

素地である木地に漆を重ね、蒔絵や沈金といった加飾を施すことで、美しい会津漆器ができあがります。お椀や重箱、酒器といった食器に用いられることが多く、その豪華な装飾から特別な日に重宝されます。

そんな会津漆器ですが、最近では日常に取り入れられるような手軽なものへと進化を遂げています。毎日使える漆のグラスやお皿、デザートカップからプレートまで、従来の会津漆器よりもスタイリッシュかつどんな料理にも合うようにアレンジされています。ほかにも会津塗の箸や錦絵を施した名刺入れなど、こだわり派の人も納得の高級なアイテムまでバラエティはさまざまです。

クリエイター×大堀相馬焼プロジェクトで被災地復興

双葉郡浪江町で生まれた大堀相馬焼は、江戸時代には藩主相馬氏の家紋をモチーフとした「繋ぎ駒」や「走り駒」が特徴で、縁起物として人気を集めました。しかし藩からの援助打ち切りや戦争による打撃、そして2011年の東日本大震災と、大堀相馬焼は幾多もの試練が与えられることになってしまいます。

KACHI-UMAプロジェクトは、歴史ある大堀相馬焼をクリエイターたちの手により生まれ変わらせることを目的としてスタートした取り組みです。はじまったのは2014年・午年。「右に出るものがない」という縁起を担いで常に左を向いた走り駒を模した大堀相馬焼にぴったりの年に、「明日を駆ける馬」をテーマに、グラフィックデザイナーやイラストレーター、作家など各業界から10名のクリエイターが集まります。

それぞれが思う馬を二重湯のみにデザインし、セレクトショップやネットショップで販売、売上の 9.19%(うまくいく)を大堀相馬焼に寄付するという同プロジェクト。伝統工芸を時代にあったカタチで蘇らせるとともに、被災地の窯元復興を支援する役割も担っています。

>>(次ページ)小物で親しむ会津木綿
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