くらし
2018/04/17

山奥でも電車が走る!秋田県男鹿線にあらわれた蓄電池電車

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
車両本体についたパンタグラフが架線から電力を取り込み走る、というのが従来の電車です。しかしこの方式では地方に電車を走らせることが難しく、これまで地方路線では、エンジンを搭載しディーゼルで動く「気動車」が利用されてきました。

「地方路線でも電車を走らせることができたら」、そんな願いを叶えてくれたのが、秋田県男鹿線にあらわれた寒冷地仕様蓄電池電車「ACCUM(アキュム)」です。導入以降、地元で大人気となっているアキュムの全貌と、蓄電池電車のこれからに迫ります。

「ACCUM(アキュム)」の仕組み


2017年3月、秋田の男鹿線に導入された蓄電池電車アキュム。この蓄電池電車は電化区間ではパンタグラフを上昇させ、車両本体下にある大容量バッテリーに電力を蓄電しながら走行。架線のない非電化区間では、パンタグラフを下降させ蓄電池の電力を利用し走行します。「電力を架線からとるか、バッテリーからとるか」という違いはあるものの、基本的には一般的な電車と変わりません。

実は男鹿線にアキュムが導入される以前に、2014年には栃木で直流区間用の初代アキュムが、JR九州では交流区間用「DENCHA」が2016年より走行しています。秋田のアキュムはJR九州で開発された交流用蓄電池電車をベースとし、北国の冬でも走行できるよう耐寒・耐雪仕様にカスタマイズされています。

アキュムに搭載されたリチウムイオン電池は、ターミナルにある専用急速充電設備を利用して充電することもできるため、走行区間の途中で充電が切れてしまうという心配もありません。

便利なのにエコな蓄電池電車


地方で利用される気動車は燃料にディーゼルを利用するため、走行中は大量の二酸化炭素を排出してしまうというデメリットがありました。また、エンジンを搭載した気動車と電車では運転士の資格も異なり、電車の運転士は気動車を運転することができません。

ところが蓄電池電車の仕組みは電車と変わらないため、電車の免許を持つ運転士がそのまま蓄電池電車を運転できます。電化区間と非電化区間のある路線の場合、運転士は両方の免許を取得する必要がありましたが、アキュムであればその必要がありません。

アキュムは完全に電力のみで走るため、二酸化炭素の排出量も大幅に削減できます。さらに気動車よりもメンテナンス費用が安く、ランニングコストにも優れているのが特長です。

>>(次ページ)蓄電池電車は今後、普及するのか
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