くらし
2019/06/21

長崎っ子は自転車が苦手?代わりに発展したある移動手段とは

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
長崎では、自転車の保有台数が他の都道府県と比べて少ないことをご存じでしょうか。これは長崎のとある事情が背景にあるようです。ここでは、長崎で自転車が普及していない理由と、そこから発展した移動手段についてご紹介します。

長崎は自転車が少ない!その理由は

一般財団法人自転車産業振興協会の「平成30年度 自転車保有実態に関する調査報告書」から、2018年の都道府県別自転車保有台数の推計を見ると、1世帯当たりの自転車保有台数が多い都道府県は、滋賀、大阪、埼玉で、少ないのは長崎、沖縄、鹿児島とあります。

全国を対象とした調査にも表れている通り、長崎は自転車を保有する人が少ない県です。なぜ長崎では自転車が普及していないのでしょうか。

旅行者も驚く長崎の街の特徴

さらに、長崎市文化観光部観光政策課による「平成29年度長崎市観光動向分析結果報告書」を読み解くと、長崎に自転車が普及しなかった理由の一端が見えてきます。同調査では、長崎観光に訪れた人に対し、アンケートを行い、その結果を掲載しています。

それによると、長崎観光の印象として、「坂道がつらい」「坂と階段に驚いた」「坂の多い地形で生活が大変だろうと思った」「坂を上るのが大変」と、坂に関する回答が多く寄せられています。観光客も驚く長崎の坂に、地元で暮らす住民たちは、毎日の生活の中で不便を感じることも多いようです。

坂の街の成り立ち

長崎市の坂は、街の長い歴史の中で生まれたものです。もともとは段々畑が広がっていた場所に、1960年ごろから、細いあぜ道をたどって下から順に上に向かって住宅が立ち並ぶようになったといいます。当時は今のように自動車が普及していなかったため、車が通れる道路を整備する必要もありませんでした。

平地が少ない長崎で、高度経済成長期の中、暮らす場所を求める人々が山頂付近まで家を建て、その結果、坂の多い街になったのです。

段々畑が住宅地となった現地に入ると、細い階段道がそこかしこに伸びていることが分かります。とても風情のある光景ですが、実際に暮らす人々は階段の上り下りに苦労することも多そうです。長く続く階段道が多いため、自転車の乗り入れも難しいことから、自転車の保有台数が自然と少なくなったと推察できます。

>>(次ページ)坂の街で独自に発展した移送システム
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