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2019/03/25

低温プラズマでキャビアができる!?豊根村の革新的な村おこし

(画像=PIXTA)
(画像=PIXTA)
面積の9割が森林という愛知の豊根村では、自然あふれる村の豊富な水資源を活用して、チョウザメの養殖を行っています。養殖のチョウザメは現在村内の4店舗でチョウザメ料理として楽しむことができます。

このチョウザメを養殖するために、豊根村では低温プラズマを活用した取り組みを行っています。養殖業で村おこしは成功するのか、豊根村による革新的な取り組みに迫ります。

チョウザメは、サメではない

豊根村は、愛知と静岡の県境近くの山間にあります。「チョウザメの養殖をしているのに海がない」と不思議に思うかもしれませんが、チョウザメはサメではありません。

チョウザメは古代魚の一種で、3億年前から存在しています。全骨魚類で、生息域が海の種と河川や湖の種と2種が存在しています。体内に腎臓を持ち、老廃物はすべて体外へと排出されるのも大きな特徴です。そのため、川魚ながら魚肉には臭みがありません。

さらに、サメとは異なり浮袋を持ちます。体長はおよそ1メートル前後のものが多く、寿命は数十年以上という長寿の魚です。中には、150年生きたとされるチョウザメもいるそうです。全体的なフォルムがサメに似ていることから、チョウザメと名付けられました。

村の人口よりチョウザメのほうが多い?

豊根村は、人口わずか1,100人ほどの小さな村です。国内の多くの山間地域と同様に、高齢化による過疎が大きな課題となっています。このまま何もしなければ、2060年には人口が500人を切るという推計も出ているほどです。

人口減少に歯止めをかけるために、村は話題性のある新しい取り組みで村おこしをしようと一念発起しました。そうして考え出したのが、チョウザメの養殖とキャビアの生産というアイデアでした。これが成功すれば、村は国産キャビアを特産品として全国に売り出すことができます。

行政は、養殖を行う企業のために、創業支援となる補助金やチョウザメの養殖を行う地域おこし協力隊を募集しました。さらには東海大学海洋学部の研究者から協力を受け、チョウザメの養殖に取り組み始めました。

・低温プラズマで魚の成長を促進
豊根村でチョウザメの養殖を行うことが決まった時、同じ愛知にあり、低温プラズマ技術の拠点づくりを目指す幸田町がプラズマによるチョウザメの成長促進を提案しました。プラズマの中でも、特に低温プラズマは生き物の成長促進に有効とされ、農作物や魚類の成長にも利用できる可能性があるのです。

同じ県にある町と村が行う共同事業は、国の地方創生先行型交付金の対象事業となり、民間企業や大学と連携しながら2015年から豊根村での実証実験を続けてきました。話題を呼んだ豊根村のポスターにある「チョウザメが、村の人口を超えましたので、食べに来てください。」というキャッチコピーの通り、豊根村には、2018年時点で人口の約4倍となる4,000匹ものチョウザメが養殖されています。

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