グルメ
2018/12/30

え!?お正月にコレ?全国にある不思議なおせち料理

おせちといえば煮物

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

おせち料理といえば、日持ちする煮物も欠かせません。

・京都府「棒鱈(ぼうタラ)の煮物」
京都を中心とした関西地方では、干して棒状にした鱈を戻して煮つける、棒鱈の煮物が定番です。鱈は北海道や東北で水揚げされる魚ですが、なぜ京都で広まったのでしょうか。もともと、北日本でとれた鱈が保存食として関西で広まり、さらに「たらふく(鱈腹)たべられる」魚で縁起がいいとされ、一年の間、食に困らないようにとの願いが込められ、おせち料理になったといわれています。

・宮崎県「金柑(キンカン)煮」
おせちに華を添えてくれる鮮やかな色の金柑煮。金柑は宮崎の特産品の一つであり、金が富を象徴することからおせち料理に添えられるようになったそうです。砂糖で煮込むため、デザートに近い感覚で食べられます。

・三重県「煮なます」
ダイコンのなますといえば、もちろん酢の物でしょう。ところが、その固定概念を覆してくれるのが三重の煮なますです。乾燥シイタケを戻したものや油揚げ、さらにサツマイモまで入っています。味付けは塩、砂糖、酢です。ダイコンの代わりにレンコンが使われることもあるそうです。

・茨城県「フナの甘露煮」
江戸時代から正月に食べられているというフナの甘露煮。水あめやみりんを使って長時間煮込み、甘辛く深い味わいが特徴です。茨城では現代でも多くの人に親しまれている郷土料理です。かつて、茨城は良質のフナの名産地として有名でした。そのフナを保存食にするため、竹串に刺して炭火焼きにし、自然乾燥させたものを煮つけて正月に食べるようになったそうです。

不足しがちな野菜も食べよう

デリバリーのフードや外食も多くなりがちなこの季節、しっかりと野菜も摂取しましょう。最後に、ちょっと変わった野菜のおせち料理をご紹介します。

・北海道、秋田県「飯寿司(いずし)」
魚とダイコン、キャベツ、ニンジンなどの野菜、麹(こうじ)、炊いた白米を合わせて漬け込んだものが飯寿司(いずし)です。魚の種類はサケ、ホッケ、ハタハタ、カレイが中心です。寒い時期に漬け込むことで、ゆっくりと乳酸発酵が進み、仕込みから40日ごろが食べごろとなります。おせち料理として食べるために、11月中旬から各家庭で仕込みが始まります。

名前に寿司と入っていますが、一般的な生寿司とは異なり、乳酸発酵の酸味と魚のまろやかさ、シャキシャキとしたキャベツの食感が楽しめます。

・神奈川県「きんぴらごぼう」
きんぴらごぼうは普段でもよく食べられる一般的な家庭料理です。神奈川では、おせち料理の一つとしても重宝されているのだそうです。

・長野県「長芋羊羹」
蒸かした長いもをすりおろして固めた羊羹です。もともとは長芋だけを使い、甘みもつけていなかったそうです。現代では小豆を混ぜ、スイーツとして食べられることもあります。茶色い小豆と白い長いもで二層の羊羹になっているものもあり、見た目も美しく、おいしく野菜を摂取できます。

いつもと違ったおせちで会話も盛り上がる

全国各地のおせち料理を並べてみると、地域ごとで特産品を工夫して保存食としていることが分かります。昔、食材の少ない冬の時期にこれだけのごちそうを作るのは大変だったに違いありません。しかしその分、こうしたおせち料理へのありがたみもひとしおだったことでしょう。おせち料理には、地域の特色や伝統、先人たちの知恵が詰まっています。家族や親戚、友達などの集まりが増えるこの季節、出身地ごとのおせち料理の話題に花を咲かせてみてはいかがでしょうか。

このコラムは2018年12月時点の情報をもとに制作したものであり、現時点において最新の情報ではない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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