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2018/08/27

マッサージにビール?いたれりつくせりで育つ「松阪牛」旨さの秘密

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
松阪牛(まつさかうし)といえば、高価な憧れのお肉としてよく名前が挙げられています。柔らかくておいしいと評判の松阪牛ですが、普通の肉用牛の育て方とは違うのでしょうか。人気の肉用牛がどうやって育てられているのかが気になります。今回は、「松阪牛の歴史と育てかた」と「おいしさの秘密」について掘り下げていきます。

松阪牛とはどのような牛?歴史と認められるための基準について

松阪牛の歴史は明治時代にさかのぼります。明治の文明開化のころ、肉食が近代化の象徴として非常に流行しました。その中でも人気を博したのは「牛鍋」です。牛鍋に使われる牛肉人気に目を付けた山路徳三郎は1872年ごろ、農耕用に育てられていた松阪の牛を集めて東京に連れていきます。

徒歩で20日ほどかけて牛を連れていくこの旅は「牛追い道中」と呼ばれました。東京でも松阪の牛は評判を呼び、現代の「松阪牛」の基礎となりました。現代の松阪牛ですが、名乗るためには以下の条件を満たす必要があります。

・ 黒毛和種
・ 未経産の雌牛
・ 松阪牛生産区域に生後12ヵ月齢までに導入されていること
・ 松阪牛生産区域での肥育期間が最長・最終であること
・ 松阪牛個体識別管理システムに登録されていること


単に松阪市内で育つだけでは「松阪牛」とは認められません。厳しい条件を満たす必要があるのです。さらに、生産場所にも条件があります。松阪市を中心とした2004年11月1日現在の旧22市町村が松阪牛生産区域です。この地域で生産される牛肉だけが松阪牛になります。

さらに、その中でも「兵庫県産の子牛」「松阪牛生産区域で900日以上肥育した牛」という条件にも合致すれば「特選松阪牛」に認定されます。特選松阪牛は非常に少なく、2015年度は松阪牛全体の4%しかいませんでした。それだけ貴重な牛だといえるでしょう。

松阪牛はどうやって育てられる?独特の肥育方法を紹介!

松阪牛になるためには厳しい条件があることを紹介しましたが、育て方にも松阪牛独特の特徴があります。いちばん重要視されているのは「牛のストレスをためないこと」です。そのため、衛生にも気をつかいます。常にきれいな「敷きわら」を敷くことは欠かせません。また、牛の飼育といえば数頭まとめて牛舎で飼われているというイメージがありますが、松阪牛は1頭1頭区切られた牛舎で飼われています。

これは他の牛と接触することで生じる負担を減らすことが目的です。また、扇風機や散水で温度を管理するなど、快適な環境を保つ努力も欠かせません。牛の状態を良好に保つ工夫も多くされています。例えば、ブラッシングや散歩は牛のストレスを軽減させる効果があります。もちろん、肉質を良くする工夫もあります。焼酎でのマッサージやビールを飲ませることで肉質を柔らかくし、きめ細かい霜降り状態を作ることができます。松阪牛は手間をかけ大切に育てられてから出荷されていきます。

>>(次ページ)とろけるような肉質が印象的!松阪牛ってどんな味?
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