経済
2019/02/15

五島で加速する地域創成のキーワードはツバキ・日本語学校・地域通貨

日本語学校設立計画と人口減少問題

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

若い世代の働き手が減少する五島で計画されているのが、ベトナム人向けの日本語学校です。2020年4月に開校予定となっており、1学年50人の2年制で県立大への留学試験の対策を行い、日本語学校から進学支援を目指しています。

五島市は、ベトナム人学生受け入れのために事業費約2億5,500万円をかけて地元高校の空き校舎を整備。学校や寮として提供するほか、ベトナム人学生が地元で働けるよう、アルバイト探しのサポートを行います。農業や介護で外国人の働き手を受け入れている五島にとって、新たな労働力でもある留学生は、地域経済になくてはならない人材になっていくでしょう。

日本初のスマートフォン電子地域通貨

五島を含む長崎県の離島が集まって発行している「しまとく通貨」は、プレミアム付き商品券として使える地域通貨の一種です。2016年10月、しまとく通貨をスマートフォンで流通できるように電子化し、これまでのような紙幣方式やカード方式を使用しない地域通貨に生まれ変わりました。これは国内初の試みです。

電子地域通貨となったしまとく通貨によって、紙やカードで必要だった発行や印刷、配送、精算といったさまざまな運営コストの削減が可能になりました。利用者にとっても、会計時にスマートフォンの画面を見せて電子スタンプを押してもらうだけでキャッシュレス決済ができたり、1,000円単位でオンラインチャージができたり、紙やカードの地域通貨を購入する手間や紛失の心配がなくなるといったメリットがあります。

なお、しまとく通貨は、1,000円券6枚1セットに20%のプレミアムが付いて5,000円で販売されています。

次々繰り出される五島の地域活性対策に期待

世界遺産で話題の五島は、さまざまな地域創成のアプローチを続けています。日本一の自生ツバキ林の活用、ベトナム人向けの日本語学校の設立、スマートフォン画面でスタンプ決済できる国内発の電子地域通貨・しまとく通貨の発行など持続可能な島の暮らしを支える取り組みを始めています。移住者や観光客を呼び込む手腕が光る島だといえるでしょう。


このコラムは2019年1月時点の情報をもとに制作したものであり、現時点において最新の情報ではない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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