経済
2019/02/08

小さな世界都市を目指して。兵庫県豊岡市の先進的な街づくり

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
地域への移住を促進するために、さまざまな取り組みを行う個人や団体、地方自治体は、全国に数多くあります。助成金や補助制度を新設したり、空き家を活用したりするなど、その地で移住者が生活を続けていくための工夫はもちろん大切です。

それに加え、その土地ならではの価値を創造することで、国内外の人々を呼び寄せようと活動を続けているのが兵庫にある豊岡市です。豊岡市が掲げている「小さな世界都市(Local & Global City)」とはどのようなものなのでしょうか。

豊岡市の目指す小さな世界都市とは

豊岡市では、高校を卒業後、ほとんどの若者が進学や就職のために市外へ出ていきます。さらに、市外の学校に進学した若者が、卒業後に市内に戻ってくるケースも少ないのが現状です。このままでは市全体の人口が減少するだけでなく、街の活気も失われてしまう可能性があります。

そこで豊岡市は2009年に、市外に転出した若者を再び故郷に呼び戻すことや市外に広く街の魅力を発信するために、経済成長戦略を打ち立てました。さらに、2018年には豊岡市基本構想「小さな世界都市(Local & Global City)」を定め、構想を実現するための主要手段として、次の6つを掲げました。

1. 自然との共生が徹底されている
2. 地域の歴史、伝統、文化が守られ、新しい工夫が加わり、引き継がれている
3. 優れた文化芸術が創造され、人々が楽しんでいる
4. 多様性を受け入れ、支え合うリベラルな気風がまちに満ちている
5. 内発型の地域産業がすくすくと育っている
6. 子どもたちが地域への愛着を育み、豊岡で世界と出会っている

豊岡にある自然を守りながら経済の活性化につなげること、地域に根付いた文化を新たな価値として磨くこと、性別や国籍を超えた多様性が受け入れられる街であること、地域産業を活性化させて豊岡ブランドが確立されること、ここで育つ子どもたちがグローバルな視点を持てるよう教育していくこと。こうした施策によって豊岡の独自性を磨き続けることで、世界から尊重され、人々が集まる街づくりを実現する。それが豊岡市の目指す小さな世界都市なのです。

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