経済
2018/11/29

6年連続日本一!日本酒王国・福島県が酒どころになったわけ

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
全国新酒鑑評会において6年連続金賞受賞、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ) SAKE部門で最優秀賞にあたる『チャンピオン・サケ』を受賞するなど、福島の清酒業界には晴れがましいニュースが続いています。こうした国内外での高い評価により、福島は全国的な酒どころとして復活を遂げました。

2018年9月6日、7日には東京の新橋駅西口SL広場で「ふくしまの酒まつり」を開催し、改めて福島の日本酒をアピールする地道な努力も続いています。ここでは、福島が取り組んできた地酒復活の取り組みや未来についてご紹介します。

福島の地酒の特徴とは

福島は浜通り、中通り、会津の3つのエリアに分かれ、それぞれ山地、高地、太平洋といった自然の影響を色濃く受けています。福島県内には日本酒蔵が2016年の時点で61あり、全国的にもトップクラスの数を誇ります。

この3つのエリアは、同じ県内とは思えないほどそれぞれに独特の気候や風土を持っており、地酒においても福島ほど多様性のある県はない、といわれているほどです。

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日本酒復活を目指した蔵元たちの挑戦

ただし、福島の日本酒の評価が歴史的に高かったわけではありません。1990年の全国新酒鑑評会では金賞獲得はなく、その後、福島の酒造業界は業界振興を模索します。県が酒造好適米「夢の香」や酵母菌「うつくしま夢酵母」の研究開発を進める一方、福島県酒造組合は約25年前から「清酒アカデミー職業能力開発校」を運営し、地元で杜氏を育成する努力を続けてきたのです。それが、2018年の全国新酒鑑評会において金賞獲得銘柄数が6年連続で日本一になるという快挙につながったといえるでしょう。

また、各蔵元が密かに伝えてきた醸造技術を共有し、福島の地酒の品質向上を図る場として「金取り会」を発足するといった、これまでの常識を打ち破る試みも重ねました。

行政レベルでも地酒の普及を目指す取り組みが行われています。福島でも特に蔵元が集中する会津若松市では、2014年に「会津清酒の普及の促進に関する条例」を制定。「日本一おいしいお酒が飲める郷」宣言を通して会津清酒での乾杯を奨励し、消費拡大を目指す運動がスタートしました。また、郡山市でも2015年、「郡山市地酒等による乾杯の推進に関する条例」を公布し、郡山の地酒での乾杯を、市を挙げて広めようとしています。

このように福島では蔵元たちを中心に、県や市、市民に至るまで、福島の地酒を愛する思いが清酒の品質を高め、国内はもとより世界的な評価を得るまでになったのです。

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