経済
2018/09/25

芸術の秋!世界が注目するアート島「直島」の秘密とは!?

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
香川の沖合に浮かぶ直島。今、外国人観光客が押し寄せる人気のスポットとして注目を浴びています。ひなびた瀬戸内の島で教育関連企業のベネッセコーポレーションによる現代アートの活動が始まったのは1980年代。草間彌生氏や安藤忠雄氏といった日本を代表するアーティストや建築家の作品展示などを中心に現代アートのプロジェクトが展開されています。

今では瀬戸内海の自然と現代アート作品をマッチングさせた独特の世界観が受け、フォトジェニックなスポットを求める観光客が集まるようになりました。

ここでは、世界が注目する直島の現代アートプロジェクトとともに、島の地元住民と観光客との交流をご紹介します。

ベネッセアートサイト直島の歴史とは

直島で展開されている現代アートの活動プロジェクトは「ベネッセアートサイト直島」と呼ばれています。

1980年代半ば、瀬戸内海に、世界中から子どもたちが集まる場所を作ろうと構想していた福武書店(現ベネッセコーポレーション)の創業社長・福武哲彦は直島を候補地に選びました。これには当時の直島町長だった三宅親連氏による、教育的で文化の香りのする島への開発構想が背景にありました。

1992年7月、美術館とホテルを兼ね備えた「ベネッセハウス」と「ベネッセハウス・ミュージアム(当時の名称は直島コンテンポラリーアートミュージアム)」がオープンします。1995年7月には安藤忠雄が設計した宿泊施設「ベネッセハウス オーバル」が完成しました。

1996年、現代アートの作品を購入展示するこれまでの方針を転換し、直島に世界中のアーティストを呼び、この地で制作された作品を展示するという「サイトスペシフィック・ワーク」を採用します。これが、島内のあちこちに作品を置いて、島の自然と一体化させる現在のスタイルへとつながりました。

2004年7月には、ベネッセアートサイト直島の拠点であり、自然・建築・アートの三者を融合する珍しい美術館「地中美術館」が開館したのです。

現在では、集落内の古い家屋をアーティストが作品に利用する「家プロジェクト」や、住民が自宅の門や玄関にのれんをかけ現代アート活動を盛り上げる「直島のれんプロジェクト」など、島民も巻き込んだプロジェクトへと変化しています。

直島でアートを観るならどこに行く?

アートをテーマに、島全体から芸術の香りが漂う直島。なかでも地中美術館とベネッセハウスミュージアムは人気が高く、多くの観光客が訪れます。

・ 地中美術館
「自然と人間を考える場所」というコンセプトで安藤忠雄氏により設計されました。建物の多くは地下にあるため、瀬戸内の景観を損なうことなくアートの時間を楽しむことができます。自然光をふんだんに取り入れた館内で印象派の巨匠、クロード・モネの「睡蓮」やアメリカの現代芸術家、ウォルター・デ・マリアによる巨大な球体「タイム/タイムレス/ノー・タイム」といった作品が鑑賞できます。

・ ベネッセハウス ミュージアム
アーティストたちが実際に直島に訪れて制作する「サイトスペシフィック・ワーク」の作品を中心に展示しています。「自然・建築・アートの共生」がコンセプトで、美術館とホテルで構成される複合施設です。

特に人気が高いのは建物周辺に展示している屋外作品の数々です。草間彌生氏の「南瓜」をはじめ、海を望む広い敷地に現代アート作品が点在する光景は直島ならではといえるでしょう。

>>(次ページ)住民全体で現代アートの島を盛り上げる
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