経済
2018/07/26

「ああ松島や」を復活させる!松島湾ダーランド計画とは

2011年3月11日の東日本大震災によって、大きな被害を受けた東北地方の沿岸部。月日が経ち、以前と比べるとニュースなどで「復興」という2文字を目にすることが少なくなりましたが、東北地方ではいまだに多くの地域が震災前のにぎわいを取り戻せずにいます。

日本三景に数えられ、震災前は観光客でにぎわっていた「松島」もその一つです。年々少しずつ観光客数は回復していますが、いまだに震災前を下回っている状況です。

そこで宮城では、インバウンド向けを中心とした松島湾全域の観光推進計画を打ち出しました。3市3町にまたがり、松島湾の地域振興を図る宮城の計画と取り組みを紹介します。

世界に認められる松島湾の美しさ

松島湾を宮城がインバウンド向け観光地と定めたのは、2013年12月、松島湾が「世界で最も美しい湾クラブ」への加盟が認められたことに端を発します。

「世界で最も美しい湾クラブ」とは、フランスに本部を置きユネスコの後援を受けているNGO団体です。同クラブに加盟するためには、観光資源として湾を生かしていること、環境保全を行っていること、世界遺産の基準に準じていることなど厳しい条件をクリアしなければいけません。世界規模の同クラブへの加盟は、松島湾の美しさが世界に認められたという一つの証明になりました。

「再発見!松島“湾”ダーランド構想」に懸ける宮城の思いと取り組み

世界に通用する景勝地、宮城が誇る「日本三景松島」をこれからは世界の松島湾へ。そんな思いから2014年、宮城と松島湾をまたぐ塩竈市、多賀城市、東松島市、松島町、七ヶ浜町、利府町の3市3町が「再発見!松島“湾”ダーランド構想」の共同宣言を行いました。

実は、2014年時点において観光客数だけを見ると、震災前のほぼ同等まで回復しています。しかし、宿泊客数は93万人と県内シェアの1割程度しかありません。圧倒的に日帰り観光が多く、世界に誇れる観光資源を生かしきれていない状況です。

現在、観光客は国内外問わず、旧来型の「見るだけの観光」ではなく「体験型観光」を好む傾向にあります。しかし松島湾の観光名所といえば、有名な「四大観」や歴史ある神社仏閣の景観を楽しむにとどまっています。

そこで宮城は、インバウンドの受け入れ態勢を強化するべく、無料公衆無線LANの設置支援、湾エリアの多言語表示案内板の整備を進めてきました。さらにデジタル広告、サイクルツーリズムの導入に向け調査を行っています。これらの整備が完了することで、インバウンドの滞留時間も延ばすことができるでしょう。

>>(次ページ)復興と共に生まれた新たな観光スポット
1 2
Page 1 of 2
PREV 東北を、日本を丸くする!?丸森町の起業支援「まるまるまるもりプロジェクト」
NEXT 【インタビュー企画】福島を元気に!!福島銀行が取り組む「ふくぎん10大イベント」