経済
2018/02/05

「杉の器」で未来を拓く!徳島県神山町「しずくプロジェクト」

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

“徳島のシリコンバレー”として脚光を浴びる四国の山あいにある徳島県神山町。町全体に光ファイバーが敷かれている過疎の町に、次々とIT企業が集まるニュースは全国的に注目を集めました。いまなお、全国からIT企業やクリエイター、若手アーティストが集まる神山町には、移住者が地元住民と共に町の新たな未来を描こうとする動きが活発になっています。そのなかで話題となっている「しずくプロジェクト」には町をこよなく愛し、町を守っていきたいという住民たちの熱い想いがありました。

“徳島のシリコンバレー”神山町

過疎化が急激に進む徳島は、県として移住促進を進めてきました。なかでも神山町はベンチャーIT企業を中心にサテライトオフィスがいくつも誕生し、古民家への移住者も増加するなど、その成功例として全国に知られています。

神山町に次々と企業がやって来たのには、IT企業の運営で欠かせないブロードバンドが町中に張り巡らされていたことが大きく影響しています。アナログテレビ放送時代、視聴困難地域を解決するために光ファイバーを導入したことでケーブルテレビとインターネットの高速通信が町のすみずみまで一気に普及しました。

光ケーブルによるブロードバンド、そして田舎で暮らしたいという都会の若者たちのニーズがうまくマッチして、“徳島のシリコンバレー”と言われるほど、いまなおIT企業が進出し続けているのです。

神山町が移住促進に成功した背景

神山町の移住者が増えた理由に、NPO法人グリーンバレーによる町の移住支援が挙げられます。地域づくりの活動を積極的に広げているNPOによって、海外からアーティストを呼んで課外授業を行う「アーティスト・イン・レジデンス」のように住民交流の機会を生み出し続けていることが特徴です。行政主導ではなく民間に移住促進を任せたことで、多彩なチャレンジが生まれました。

古くから住む地域住民と移住者との交流も草の根レベルで広がっていきます。レストランやカフェ、商店街に人が集まるようになり、日々の暮らしや仕事を通して次第に町全体が打ち解け合っていきました。やがて、移住者の側から中山間地域である神山町の抱える問題を何とかできないかという声が上がるようになりました。

>>(次ページ)「しずくプロジェクト」とは?

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