経済
2017/12/20

ふるさと納税ランキング全国3位!?静岡県焼津市のふるさと納税に注目

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
お得な税控除を受けながらも、自治体から豪華な返礼品がもらえる「ふるさと納税」。年々加熱する各自治体の争いを横目に、常にふるさと納税ランキングの上位に入っているのが「静岡県焼津市」です。

2015年にはふるさと納税額が約35億円、さらに2016年は50億円を突破し全国3位となり、ふるさと納税の成功例としても有名になりました。静岡県焼津市が毎年ランキング上位に入るのはなぜなのでしょうか?その秘密に迫ります。

注目したい焼津市の返礼品


焼津市のふるさと納税がなぜ人気なのか、その理由の一つとして挙げられるのが「魅力的な返礼品」です。焼津市の返礼品は食べ物関係を中心に、日用雑貨・宿泊券などさまざまなジャンルを取りそろえ、国内一の返礼品数を誇っています。

静岡県焼津市といえば、まず思い浮かぶのが焼津港で水揚げされる新鮮な魚介類でしょう。焼津の桜えびやしらすは、全国各地の人をとりこにしています。その他静岡の名産品であるうなぎやお茶、少しマイナーですがブランド豚やブランド和牛も人気です。

この中で、返礼品として人気なのはやはり魚介類と水産加工品です。焼津市のふるさと納税公式サイトを見てみると、人気の返礼品ランキング1~10位のうち、実に9品目が魚介類となっています。

ふるさと納税のPRにも長けている


焼津市の返礼品は確かに魅力的ですが、他の市町村では人気の返礼品となっているデジタル関連の品もなく、話題となり多くの人に注目されるような物はありません。それでもふるさと納税ランキングの上位に入っている理由は、焼津市が行っている効果的なPR方法にあります。

現在、多くの自治体は企業が運営する「ふるさと納税サイト」に申し込みをし、利用料を支払ってふるさと納税業務のサポートをしてもらっています。焼津市もこのサービスを利用していますが、さらに「ふるさと納税のための焼津市公式ウェブサイト」も運営しています。

企業の運営するふるさと納税サイトを利用すると、市役所職員の負担を減らしつつふるさと納税を受け入れられるというメリットがありますが、同時に「魅力的な返礼品が他の市町村の返礼品に紛れ込んでしまう」というデメリットもあるのです。

焼津市のふるさと納税公式サイトでは、焼津市の返礼品しか掲載されていません。これだけで他の市町村との差別化に成功しているといえるでしょう。さらに、公式サイトではよりお得なキャンペーンを期間限定で開催するなど、独自の取り組みを行っています。

また、市は新たな試みとして「ふるさと納税のためのプロモーションビデオ」を作成しました。2017年10月1日に公開した2種類の動画は、年間合計視聴数200万回を目標として動画再生サイトYoutubeにアップされ、公開からわずか1ヵ月で視聴数は約30万回と、すでに目標達成の兆しを見せています。

焼津市のふるさと納税のこれから


焼津市は市民サービス向上のため、ふるさと納税に関する事務業務を2017年12月より民間企業に委託することを決めました。ふるさと納税の繁忙期には臨時職員を採用し、夜間土日も対応するなど、これまで市役所職員にかかっていた大きな負担を減らすためです。

これからは民間のアウトソーシングサービスを利用することで、市役所職員の作業時間を4割削減できる見通しとなっています。事務作業が軽減することで、市役所職員は市民サービスへ注力できるようになるでしょう。

しかし2017年4月、「ふるさと納税の返礼品は納税額の3割以下に抑えるように」という通知が総務省より各自治体に出されました。これにより、今年度のふるさと納税額は全国的に減少する見通しとなっています。ふるさと納税の今後の成り行きには注目が集まります。

静岡県焼津市に集められたふるさと納税は、現在、主に市民の健康サービスや子育て事業に利用されています。市の財政を圧迫することなく市民の満足度を上げてきた焼津市は、この先もふるさと納税の成功例として輝き続けるのか、これからの取り組みにも全国の市町村から視線が注がれるでしょう。
(提供:JIMOTOZINE
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